雨の日の仕事
柿渋染めは他の染料と違って、浸し染めのあと、そのまま乾燥させて繊維に定着させます。染め、とは言うけれど、どっちかというと塗料です。
乾燥前に雨が降って柿渋が流れ落ちてしまうとベランダの床が染まってしまうので、雨の日柿渋染めはお休みです。
最近晴れの日があまりないので、雨の日でもできる仕事をします。縫ったり、以前染め重ねたキャンバスに媒染をかけたり。(媒染→水洗、という工程なので、にわか雨にあってもそんなに困らない。)
そんなわけで、以前染めたバリバリの8号、9号帆布にアルカリ媒染をかけて柔らかくします。アルカリ媒染には色を濃く発色させる働きもあるので、アルカリ媒染後にまだ色が薄かったらまた染めや媒染を重ねます。染色、金属媒染、アルカリ媒染、この工程を必要に応じてこの後もぐるぐるループします。
びっくりするほど地味な絵面ですが、発色や質感がぐっと柿渋らしくなる大事な工程です。
で、更に雨が続く場合は事務をします。
作品の茶系以外の色の布について、お客さまに「柿渋で青や緑も出るんですか?」と訊かれることがあるので、使っている染料について書いたカード?を作りました。
柿渋だけのものについては今まで通りの説明書、がま口などその他の色のものにはこれを入れてみようかと思います。
工房KU-TAで使っているのは柿渋の他、藍と福木、たまに墨などの顔料です。各作品に入っている材料にチェックいれておけば面白いかな、と思うのです。
原稿はこどもの国のYちゃんに教えてもらったイラストレーターで作ってみました。
説明の文章がやたらに堅いのは、そうですいっぱいいっぱいだからです。
とりあえずYちゃんのおかげで気になってたものが一つ片付きました。
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